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釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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 日本人の多くは、自分の母国でありながら「日本はアジアの小国」という認識でいる。その小国が国境を接する隣国から、領有権問題などで摩擦を起こされるのは、過去の戦争での侵略行為、そして敗戦国であると言う事が原因だと思っている国民も少なくない。

 日本は決して「アジアの小国」ではない。国土面積では38万k㎡と世界第60位だが、排他的経済水域は405万k㎡にもなる。水産資源、鉱物資源をはじめとする、海洋資源の主権的権利を持つ面積は”世界第6位”であり、さらに世界有数の技術力と経済力を有する日本。隣国からして見れば、少しでも勢いを削いでおきたい「脅威の大国」、と映っているであろう。

 一般に国民が日本の持つ権利と、果たすべき責任を理解する機会はあまりにも少ない。北方領土、竹島、尖閣諸島、沖ノ鳥島、南鳥島の領有権が持つ意味と価値を、より多くの国民が正しく理解しておくべきなのだが、笑福亭鶴瓶氏ら有名タレントの不見識な発言ひとつで、「隣国と揉めるくらいなら、島の一つや二つ、あげちゃってもいいじゃン?」という意識が植え付けられてしまうのが現状だ。

 思想や信条の問題以前に、無関心と無知が生み出してしまう大きな錯誤。誤った考え方が流布していけば、それは時間を経て、やがて世論に変わる。無関心と無知から生まれた、誤った世論が定着してしまってからでは遅い。日本という主権国家があってこそ、我々は日本人であり、我々の日本文化が存在しているわけで、国家主権や国益を損なう、あるいは軽んじる行為は売国行為どころか亡国行為である。

 複雑な国際関係、微妙な日本の立場といった現実についても、わかりやすく解説されている資料は少ない。正論やきれい事だけで、隣国との摩擦を解消するのは難しいかもしれない。しかし、誰もが "きれい事での解決" を望んでいるはずだ。きれい事とは、理想という意味でもある。それには冷静な分析と判断を下すための、正確な情報と正しい知識が必要だ。

-「月刊港湾」'05年11月号掲載稿に加筆修正-

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YASU ・居眠釣四郎・眠釣
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釣りと動物と時代劇、時代小説をこよなく愛する、腰は低いが頭が高い、現代版「無頼浪人」にて候。
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