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釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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sayorin-01 工房浦安のSSIIというアイテムを使用した、従来のサヨリ釣りのまったりイメージを一変させるアクティブな釣法が "表層誘い釣り(浦安釣法)" です。「(魚のいる)潮目まで飛ばし、誘って食わせ、アタリをとって釣る」という、釣り本来の面白さが味わえます。SSIIには2つの使用法があり、アクティブな攻めの釣りを楽しみたければ表層誘い釣り、ノンビリと楽しむならウキ流し釣りと、釣り人の好みやその日の状況に合わせて、SSII一つで多様な攻略法が組み立てられます。

 表層誘い釣りはSSIIを投入したら竿先を下げ、ルアー釣りのようにカゴウキのテンションを感じながら、ユックリと道糸を巻き取り続けます。アタリは竿先にダイレクトに出ます。道糸を巻き取り続けているため、アタリを感じても特にアワセを入れる必要はありません。スッと竿先を引くか、リールを巻くスピードを速める程度で充分です。食いの良いときは、竿先がギュンギュンと引き込まれ、「これがサヨリのアタリか!」と驚かされます。表層誘い釣りのコツは、竿と道糸が一直線にならないようにすることと、道糸をたるませないこと。竿先と道糸が90~120度になるように構え、常にカゴの重さ(テンション)を感じながらリールのハンドルを巻き続けます。道糸がたるんでいると、アタリがとれないので注意してください。

sayorin-02 ウキ流し釣りはSSIIのテンビンアームをカゴの下にセットして使用します。ヨリ糸部分に流線型中通しウキの小を付けた、誘い流し釣りスタイルです。投入後、SSIIとアタリウキが一直線になるように道糸を巻き取り、潮の流れに乗せます。低水温期や澄み潮時などにも有効です。流し釣りとは言え、時々軽く竿先をあおってコマセを振り出したり、誘いを掛けます。置き竿にする場合も、道糸を張り気味にしておけば竿先にアタリが出ます。また、表層誘い釣りの様に、仕掛けを引いて誘う釣りも可能です。

 身近な防波堤や港湾の岸壁でのサヨリ釣りを前提に、推奨タックルを紹介します。竿は磯竿1.5~2号4.5~5.3m、または万能防波堤竿4.5~5.3m。投げ竿を流用する場合は15~20号負荷の軟らかめで4mくらいのもの。リールは小型スピニングリール。道糸にPE1.5号またはナイロン3号を150m程巻き、先糸としてフロロカーボン4号を10mほどつないでください。カゴは磯竿1.5~2号・防波堤万能竿ならSSIIの2S。磯竿3号や投げ竿の場合は4Sを使用します。仕掛けはナイロン3~4号の二本ヨリのヨリ糸に、ハリス0.8~1.2号を1~1.5mを直結。ハリはキス針7号、かわせみ針社製狐針3号など。ヨリ糸を作ったり、ハリを結ぶのが面倒なら、3号ハリス2mに市販のハリス付きサヨリ針3.5号を直結してください。従来のサヨリ釣りでは考えられないほどの長い仕掛けですが、SSIIは仕掛け絡みを徹底的に軽減したアイテムですから、仕掛け絡みでイライラすることはほとんどないでしょう。

 コマセはアミコマセにパン粉を加え、イワシ粉末を少々混ぜます。パン粉はアミコマセを解凍すると出てくるドリップを吸着し、投入時にコマセのシャワーが降り注いでくるのを防いでくれます。また、コマセの増量効果もあります。イワシ粉末は集魚力を高めてくれますが、混ぜすぎるとベタついてコマセの出が悪くなるので注意。付けエサはジャリメ(イシゴカイ)、ハンペンのストロー抜き、オキアミや粒アミなど。ジャリメは投入時に外れてしまう心配が無く、ポイントが遠い場合なども安心して遠投できます。ハンペンのストロー抜きを使用する場合は、ラップをかけずに一晩寝かせ、少し乾燥させてやるとエサ持ちが良くなります。オキアミや粒アミは、砂糖をたっぷりと振りかけて一晩寝かせると適度に締まって使いやすくなります。

 エサ付けにも釣果を伸ばすコツがあります。まず、ハリの軸に対してまっすぐ、深く通し刺しにしてハリスまでコキ上げ、ハリのチモトを完全に隠してください。エサ付けの要領は「赤ちゃんに靴下を履かせる」ような感じです。そしてハリのミミをエサの内側からチョイと突き出して引っ掛けます。これでエサのズリ落ちが防げます。ジャリメエサの場合は、深く通し刺しにしてあるので、タラシは1cm弱で充分です。タラシが長いとエサの先をしゃぶられるだけで、かえって釣果が落ちてしまいます。

 サヨリは潮目に集まります。従って潮がぶつかり合い、潮目のできる防波堤の先端や曲がり角が好ポイントとなります。潮目にはエサとなるプランクトンやコマセが溜まり、サヨリも寄ってくるからです。潮目には目に見える潮目と、SSIIを引いてくると重たく感じる「見えない潮目」があります。シロギスやカレイの投げ釣りで、海底のヨブ(段差)が好ポイントであるように、サヨリ釣りではこの見えない潮目も好ポイントとなります。釣果を伸ばすためには、潮目を探り出すことが肝心。目に見える潮目が見つからないときは、SSIIのコマセカゴにティッシュを詰めてフルキャストし、潮目を探ることから始めましょう。なぜティッシュを詰めて投げるのか? 初手からフルキャストで沖目にコマセを撒いてしまっては、サヨリが沖に出ていってしまうからです。また、SSIIはコマセを詰めた状態でバランス設計されているため、コマセ代わりにティッシュを詰めておかないと、投入時の飛行安定性が落ち、仕掛け絡みの原因になります。ティッシュはカゴに内蔵されているオモリの上になるように詰めること。コマセを使用する場合も、カゴが空になったら必ず補充してください。

sayorin-03 食い気のある群れが回遊している時は、コマセを使わずともバンバンとサヨリは食ってきます。こんな群れに出くわしたらコマセは使わず、カゴにティッシュを詰めたまま手返しよく釣り上げましょう。食いが遠のいたらコマセを使います。潮さえ流れていれば充分な釣果を得られます。釣り場も自分も汚れないし、手返しも早いので、釣り開始の数投はカゴにティッシュを詰めたままやってみてください。大きな声では言えませんが、潮上に大量のコマセを撒いている釣り人がいる場合もコマセは不要です。

 応用釣法として、SSIIカゴウキフォームにワイヤーハリスのタチウオ仕掛けを結んでタチウオの引き釣り、ヨリ糸にハリス5号1mを結んだ弓角やワーム仕掛けでハマチやカンパチも狙えます。ハネ、セイゴ狙いならハリス2号1mに丸セイゴ15号、アオイソメ餌。夜釣りの場合はウィングを外して、ぎょぎょライト3Lをワンタッチ装着できます。秋から春にかけては、海水浴場などのサーフでヒラメ狙いも楽しめます。ハリス3号1mに3~5gほどのトラウト用スプーンを結んで波打ち際まで丹念に探ってください。

 遠投性に優れたSSIIなら、従来仕掛けでは届かなかった沖目のポイントまで仕掛けを飛ばすことも可能です。SSIIという1個のアイテムで、様々な釣りが楽しめます。

-海悠出版「磯・投げ情報」'03年2月号サヨリ特集掲載稿に加筆修正-
※仕掛図は工房浦安より画像使用許可済み。無断転載を禁じます。

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YASU ・居眠釣四郎・眠釣
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男性
自己紹介:
釣りと動物と時代劇、時代小説をこよなく愛する、腰は低いが頭が高い、現代版「無頼浪人」にて候。
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