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釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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 平成18年度港湾・海岸・空港関係予算を、門外漢ゆえに何度も読み返し、ネットで関連しそうなトピックスを拾い集め、素人ながらも、悪い意味で「なるほど……」と思い至る点があった。

 民間企業が新規事業に取り組む場合、「収益の目算を立て、事業計画を立案。その後に予算を組み、開発に着手」という手順を踏む。「不採算であっても、不採算だからこそ……」という考え方は、防災や災害復旧関連事業ならば理解できるし、国民(納税者)の誰もが納得しよう。ところが、"巨大釣り堀" と揶揄される港湾など、釣り人にとっては素敵なプレゼントではあるが、「開発計画と予算確保が先行して、それに帳尻を合わせる形で収益見通しと事業計画を立てたのではないか?」と思われるような事例がゾロゾロと出てくる

 『国家百年の計があり、目先の十数年は無駄に見えても、次世代日本への投資であるッ!』と断言できる、明確な長期事業計画を伴っているのだろうか? 国及び地方の長期債務残高が770兆円を超え、早晩1千兆円にも迫ろうかという現状でも新設が必要とされる、空港建設計画や大規模港湾整備計画なのだろうか? 私が感じた疑問(=不安)は、門外漢のド素人であるがゆえに、大多数の一般国民の感覚に近いと思う。国交省や各地方整備局のサイトを見ても、専門用語やお役所言葉が並び、一般国民への明快な説明になっていない。「公報としてサイトにも掲載してあるでしょ? 意味がわからないって? こういう事は専門家じゃないと、どうせ理解できないと思いますが、何か?」と言われているようだ。穿った見方をすれば、お役所言葉に外来語、和製英語がズラズラならぶナンチャラ白書やらドウタラ報告書は、真相を覆い隠そうとしているように見えてならない。

 「○○港には主として○○国からの原油を運んでくるタンカーや、外国製の自動車や工業製品を運んでくるコンテナ船がきます。そして日本からは○○国や△△国などに、自動車や鉄などを輸出します。入出港する船の平均的な大きさは、長さン十m、積み込む荷物の量はン万トンもある大きな船なので、幅500m、深さ16mの岸壁が必要です。荷物も大きいので大きなクレーンも必要です。だから、港の整備にン百億円を使います。港や岸壁の管理や修理のお金もいるので、整備に使ったお金は今の利用状況から計算すると、元が取れるのは、おそらくン十年後の予定です」と書いて、計数表やグラフや事業発注先のリストが添えられていれば、義務教育終了レベルで理解できるはずだ。公報など、広く国民に知らしめる目的の文章とは、平易で理解しやすい文章でなければ意味がない

-「月刊港湾」'06年5月号掲載稿に加筆修正-

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YASU ・居眠釣四郎・眠釣
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