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釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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 愛知県常滑市の中部国際空港周辺(北側と西側)の航行規制が解除されて1ヶ月。多くのボート釣りファンが出船し、良型のメバル、クロダイ、スズキといった釣果に歓声を上げています。空港島という巨大な人工漁礁に魚類の生育に配慮した人工藻場が設けられ、多種多様な魚たちの生息が確認されているのですから、伊勢湾屈指の好釣り場が誕生したと言えます。

 ところが、釣り人の歓声とは裏腹に周辺の漁業者からは怒りの声が上がっています。知多半島はノリ養殖の盛んな地域で、沿岸部のほとんどにノリ養殖の網が設置されています。このノリ網がプレジャーボートによって破られる、ノリ網をつないでるロープが切断されると言った漁業被害が増えてしまったからです。多くの釣り人がやってくれば、周辺地理に詳しくない人も増えるのも道理。ノリ網設置区域表示ブイに気付かずに設置エリアに乗り入れてしまうようです。特に夜間航行では事前にノリ網の設置エリアを理解していなければ乗り入れてしまう例も多くなります。
 一般にノリ養殖は『ノリヒビ』という杭を多数打ち込んでノリ網を張るものだと思われていますが、沖合側では海面下にノリ網を流す『浮き流し網』という方法が取られています。レーダーにも映らない場合が多く、ブイを見落とすと引っ掛けてしまう可能性が高いので、ノリ網設置エリアを充分に理解しておきましょう。
 また、空港島周辺の地理的自然条件も頭に入れておく必要があります。知多半島伊勢湾沿岸は冬季を除き、晴天の日は日中から日没後2時間くらいまでは西寄りの風が吹く日が多くなります。この西風を避けて伊勢湾奥方面の北へと帰路を取ると、風裏になる空港島東側航路を選ぶことになりますが、東側航路からそのまま北へ直進するとノリ網設置エリアにぶつかってしまいます。※空港島周辺図参照
空港島連絡橋の下を抜けたら、空港島北側の「進入灯管理橋」を目標にして西側に進路を取ってノリ網設置エリアを迂回しましょう。

 ボート免許の取得条件も緩和され、マリンレジャーはいっそう身近になりました。しかし、海を利用する上で守らねばならないルール、法令に定められていなくとも守るべきマナーは数々あります。生活の糧を得る大切なノリ網や定置網を破られる被害が続けば、漁業者の方々に大変な経済的損失と網の修理・再設置というご苦労を強いることになります。その怒り、苛立ち、悲しみの矛先は、加害者本人だけはなく、『釣り人』に向けられるのも無理はありません。私たち釣り人は、遊びであるからこそ、自らを律する心を持たなければならないと思います。
※取材協力 中部国際空港株式会社

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YASU ・居眠釣四郎・眠釣
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男性
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釣りと動物と時代劇、時代小説をこよなく愛する、腰は低いが頭が高い、現代版「無頼浪人」にて候。
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