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釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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 連載記事のネタを考え、寝付かれずにいた昨夜未明、突如としていつもとは違う異様な眠気に襲われ、二時間ほどウトウトした。眠り込んでしまうほどではなく、意識はハッキリとしていたンだが、幾人もの男達が、自分のベッドを取り囲み、ジッと佇み、何人かは自分の顔を覗き込んでいる気配を感じた。

 男達の表情も面立ちも年頃も判然としないが、不思議と不気味さや恐怖感は感じない。なんとなく、穏やかな雰囲気の、30歳前後から、50代後半の男達だったような気がする。自分はほとんど金縛り状態だったが、なんとか目と首を動かし、顔を覗き込んでいた一人と目を合わせる事ができた。自分は極度の近視のため、やはりハッキリと顔は見られなかったが、軽く微笑んでいたような気がする。

 もう一人、目を合わせる事ができた男は、厳しい表情で目を逸らし、何人かの男達に目配せをしている様子だった。声はまったく出せないが、
 「皆様方は、どなた様方でしょうか?」
と、心中で誰何してみると、一人は左手を両手で包み込む様に取り、枕元に立っていた一人が、額から目を覆うように手を置いた。

 もの凄い安らぎと眠気を感じ、白い霧に包まれたような気がした次の瞬間、身体が自由になった。少し汗ばんでいたが、不快感や恐怖感はない。しばらくの間、ベッドの上で身じろぎもせず、不思議な感覚の余韻に浸っていると、男達の遠のいていく後ろ姿が見えた。なんだか懐かしく、暖かく、頼り甲斐のある背中だった。

 神仏に頼らぬ自分の元に、菩薩や羅漢、天使が降臨するはずもあるまい。不思議な夢を見た、と気持ちの中で片付けてしまおうと思った時、遠くで自分の名を呼ぶ声が聞こえた。

 ――ッ、彼等の、男達の正体がわかった!

 両親を通じ、この世に自分をもたらしてくれた、累代のご先祖様の英霊に間違いない。このところ、闘っても闘っても続く病魔との闘いに、ウンザリして気持ちが倦んでいたのを見かねて、降りて来られたのだろう。

 例えようもない有り難さと、心強さに胸が震えましたよ。去年のお盆から、ろくに墓参りもしていないのに、血の絆の強さってものを改めて噛みしめてますよ、ってお話でした。

 ご先祖様、ありがとう存じました。まだ当分の間、自分はお仲間に入れないでください(笑)。

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YASU ・居眠釣四郎・眠釣
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釣りと動物と時代劇、時代小説をこよなく愛する、腰は低いが頭が高い、現代版「無頼浪人」にて候。
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