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釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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 大野剣友会の故・高木政人さんの話題でコメントをいただいたMichi Yamatoさんのブログの「頭を打つまで、受身の練習。大野剣友会の突撃猛稽古」というエントリー。自分は大野剣友会ではなかったが、当時のアクションチームはどこでも、「失敗すると痛いから、痛くない様に落ちる稽古になる」「痛ければ、痛くない様に避けろ、受けろ!」っと、サポーターや腰当てなどの使用は禁じられ、間合いやタイミングを間違えれば遠慮会釈なくパンチやキックをブチ当てられた。「お芝居でやってるんだから、たいしたことないだろ?」と思うでしょ? 当時はデパートの屋上でやってる仮面ライダーやスーパー戦隊のショーでも、演じているのは空手や少林寺拳法などの有段者。撮影現場に出ているホンモノのアクションマンが入っていた。パンチはもちろんの事、キックも破壊力抜群。裸足で蹴っても分厚い杉板数枚を一気にブチ割る蹴りを、硬いビブラム底のバイク用ライディングブーツを履いて蹴ってくるんですよ? こちらも面を着けているから、視界狭い、遠近感掴めない状態。クリティカルヒットした日にゃ、良くてもその場で失神OK、悪くすれば病院送りは確実。



 実際、金沢のサンバルカンショーで、バルシャークに扮した自分は悪ボスに捉えられ、散々に痛めつけられるシーンで強烈な後ろ回し蹴りを喰らい、マジ失神した経験がある。押さえつけていた戦闘員2人に引きずられて舞台袖に退場。活を入れてもらって、その後もショーは続けたが、ナニが起きたのかわからず、サイン会が終わってから、「ヤバかったな~。オマエ、マジでお花畑を見てただろ?」と言われて、「あ~ッ、悪ボスに蹴られたっけ!」と思い出した。その時の悪ボスは、戸田信太郎さん。空手に少林寺拳法に合気道の有段者。酔漢とケンカになった時に、殴っちゃうと有段者だからマズイってんで、バイクを担ぎ上げて投げつけた(!)という武勇伝を持つリアルターミネーターみたいな人です。今でも覚えているのは、面ごと頭部を蹴られた「バキッ!」という音だけ。FRP製の面は割れずに、当たった部分がブーツの踵の角の形に凹んでいた。よく生きてたな、自分……。

 立ち回りを忘れたり、掛かりのタイミングや間合いを間違えて、モロにパンチやキックを叩き込まれてしまう、なんて事もザラだった。ショーの翌日、両眼が塞がり、唇はタラコの様に腫れ上がった顔で大学に行ったら、「ケンカ? それとも交通事故にでも遭った?」と心配された。「フルコンタクト子どもショーで、ライダーパンチとライダーキック……」と、痛くてうまく動かせない、まだ血の滲む唇でモゴモゴと答えたら、「はぁあ???」。そりゃワケわかんねーよなぁ(笑)。

 当時の師匠・先輩方を挙げてみると、戸田さんを始め、今村均さん、勝光徳さん、中瀬博文さん、功刀明さん、伊藤久仁昭さん、伊藤久二康(=伊藤勝功)さん、小林操さん、目立ケンイチさん、町田政則さん、花川戸六助さん他、ヤクザ映画や時代劇に登場する強烈な方々ばかり。この他にも、JAC-OBの中川さん、麻生茂さん、吉田昌雄さん、極真会の荒木さんなど、超~おっかないステキな師匠・先輩がゾロゾロ。長野で仮面ライダーショーの立ち回りを付けていたら、近所のオバチャンがヤクザのケンカだと思って110番通報。カブとパトカー2台、合計5人の警察官がやって来て、事情聴取された事があった。この時のメンバーが、戸田(怪人・戦闘員)さん、今村(ライダーS1)さん、勝(ライダーV3)さん、小林(悪ボス)さん、中川(戦闘員)さん、同期の三上(PA)、MCの真弓チャン、そして自分(スカイライダー・戦闘員)。なにしろ、三上と真弓チャンと自分以外は、TVや映画でよく見る悪役俳優。ヤクザのケンカに間違えられても仕方ないと言うか、間違えて当然の顔ぶれ。

 後楽園野外劇場や撮影現場でのエピソードも山ほどあるけれど、それはまたいずれかの機会に……。

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コメント
突撃型アクション
ワイヤーアクションもいいけれど、突撃型アクションも楽しかったです。
【2007/02/16 03:52】 NAME[michi yamato] WEBLINK[URL] EDIT[]
今だからこそ
 今だからこそ楽しかった想い出として書けますが、高木さんを始め、諸先輩方に突撃型アクションの稽古を付けていただいた翌日、自分は筋肉痛で箸も持てない有様でした。オーバーワークで発熱して寝込んだ事も何度か……。貧弱だったな~。

 自分はアクションにおけるセンスも才能も無かったのですが、後楽園野外劇場に出演させて貰い、撮影現場にも出して貰えました。(michi yamatoさんとも、どこかの現場でご一緒していたかもしれません。)しかし、自分がそこで目にしたのは、「努力や頑張りではどうにもならない、天性の素質の差」と、「努力する天才が集う世界」という現実でした。才能も素質もない自分が、いかに努力しようと差は広がるばかり。アクションの素養に恵まれた後輩達にも追い抜かれていく。なまじっかな運だけで現場に立たせて貰っていただけに、自分の挫折感は大きかったです。

 それでも「アクションや芝居が好きだぁ~」ってだけで、アクションがダメならシャベリや芝居で続けようと、悪ボス、PA、MC、なんでもやりましたよ。30代半ばでクレヨンしんちゃんや、おジャ魔女ドレミショーのMCもやりました。どう見てもオッサンなのに、「YASUのお兄さんでッす。今日はみんなとお友達になりにきました~。ヨロシクね~♪」って。これがちっとも苦痛じゃないし、楽しくてノリノリでした。やっぱり "馬鹿" としか言いようがありませんね(笑)。

 そんな落ちこぼれの馬鹿だけに、今でも現役で第一線に立つmichi yamatoさんや、前田さん、そして追い抜いていった後輩達にもエールを贈りたいのです。
【2007/02/16 05:43】 NAME[YASU] WEBLINK[] EDIT[]


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プロフィール
HN:
YASU ・居眠釣四郎・眠釣
性別:
男性
自己紹介:
釣りと動物と時代劇、時代小説をこよなく愛する、腰は低いが頭が高い、現代版「無頼浪人」にて候。
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