杞憂に非ず

　先日（1/31）に 「防犯対策」 というエントリーを立てたのだが、海外で流行った手口の自動車強盗が名古屋で発生した。手口はこうだ。

　先行車が急ブレーキ　→　自車も急ブレーキ　→　後続車が自車に追突

　まぁ、こんな事故が起きれば、誰だって加害車両である後続車のドライバーと話を付けるために車を降りますわな。ところがコレが相手の思うツボで、話し合っている最中に突然、催涙スプレーの薬剤みたいな液体を顔にかけられて、車を乗り逃げされちゃった。狙われた車はベンツ。被害者は中古車販売会社の社長さんで、車内には売上金の80万円が入った財布もあった、ってんだから、こりゃもう、端っから狙われていたんでしょうなぁ。
YOMIURI ONLINE　http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090201-OYT1T00230.htm



　素人考えでアレなんだが、最初に急ブレーキを掛けた先行車も、この強盗の一味じゃないかと疑りたくなるね。つまり、狙っていた社長さんの車を前後で挟み撃ちにして、確実に停車させる作戦だった。先行車に社長さんを追突させてもOK、追突しなかったら後続車が社長さんの車に追突して停めさせる、って二段構えですよ。社長さんの心理とすれば、自分が追突したら動揺するだろうし、追突されればカッカと頭に血が上る。いずれにせよ、車は停めるし、降りて車外に出るだろうし、冷静な心理状態じゃないから隙が生まれますわなぁ。

　それにしても手口が荒っぽいね。死傷事故にならない程度、第三者に通報されない程度の事故を起こして（起こさせて）狙った車を停めるってのは。アクション映画かサスペンスドラマみたいな手口ですよ。まぁ、海外ではよく使われている手口らしいンだけど。事故が起きたら車からは降りずに、まず110 番に通報して発生現場と状況を伝えておく事ですな。もちろん、車のドアロックはしたままで。

　自分は狙われるような高級車に乗っていないし、高額な現金や貴重品は持ち歩かない （そもそも持っていない）し、持ち物もブランド品ではなくディスカウントショップで売っているような品ばっかりだし、普段着ている物はユニクロやしまむらやワークマンや釣具メーカーさんからの貰い物だし、って、あらま、これじゃあ狙われるってよりも、やらかす側の人間だと思われちゃうような格好だね。甲斐性無しでゴメンナサイ。

　ともあれ、普段から「私ってばお金持ちですよ～。おゼゼぎょーさん稼いでます。エエもんようけ持ってますよ。ひれ伏せ、貧乏人！」ってな格好をしていると、悪漢に狙われ易いのは時代の古今、洋の東西を問いません。今や安全大国日本、治安大国日本は過去の幻想に過ぎないと言ってもよいでしょうな。"持たざる者" の自分でさえ、泥棒除けの自衛策を講じているくらいなんだから、お金持ちのみなさんはもっと警戒してくださいね、ってお話です。