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釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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 波の制御機能はそのままに建設コストを下げる新設計法をはじめ、点検・補修が容易なローコスト運営で長期使用が可能になり、さらには "壊れにくいが壊しやすい" という、改修も視野に入れた港が築かれる時代になった。まったく、海洋工学や海洋土木技術、そして築港技術の進歩には本当に驚かされる。

 港の防波堤や岸壁は釣り人にとって、最も身近で手軽な釣り場。しかし、時に最も危険な釣り場にもなる。磯や離島に釣りに行く場合は危険を想定して、ライフジャケットの着用や救難ロープの携行などの、安全装備も用意するし、気象・海象にも気を配る。しかし、防波堤や岸壁は身近で手軽であるがゆえに、安全装備や危険回避といった意識が希薄になる。そして、万が一の落水時。防波堤や岸壁は垂直に切り立った構造になっており、海面からの高さもかなりあるので、自力で這い上がる事はまず不可能。防波堤であれ、臨海公園であれ、落水した場合に自力で出来る事は何一つなく、発見・救助されるのを待つしかない。その救助を待つ間に流されたり、沈んでしまわないように、すがりついておく手掛かりさえないのが実情だ。

 「港は遊び場ではない!」と言われれば確かにその通りなのだが、港の造り方・使い方がこれほど進歩しているならば、せめて臨海公園や釣り公園になっている場所や、将来一般開放されそうな場所については、転落防止柵や救命浮輪だけではなく、緊急避難用のハシゴなり、救援を待つ間にすがりついておける手掛かりを設置してあれば、落水事故による殉難者も減るのではないだろうか。

-「月刊港湾」'06年9月号掲載稿に加筆修正-

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YASU ・居眠釣四郎・眠釣
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釣りと動物と時代劇、時代小説をこよなく愛する、腰は低いが頭が高い、現代版「無頼浪人」にて候。
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