釜の蓋

　ニューヨーク市場が大幅に下げた。この下げで蓋がズレて、湯気が噴き出してきちゃいそうだなぁ。何の蓋かって？　そりゃ、恐慌という名の "地獄の釜" の蓋ですよ。本来、地獄の釜の蓋は旧暦の七月一日、お盆の月の一日に開くんですけどね。

　幸いというか、運悪くというか、日本は建国記念日で市場はお休み。幸いだとすれば、東京市場で売り急ぎの投げ売り暴落が起きない。運が悪いとすれば、日本の個人投資家は逃げそびれる（売りそびれる）かもしれない。



　一昨日、昨日と、今日のムニャムニャのお仕事のために、不眠不休で自分の担当分をこなしていたのだが、昨夜の英・独・仏・蘭の欧州各市場は引け際に急落、NY市場は寄り付きからダラダラと下げっ放し、ってな市況をリアルで見てた。あぁ、ロシアもルーブル防衛のために利上げしたけど、オートマチック拳銃でロシアンルーレットやっちゃったみたいなモンだね。4000億ドル（約36兆円）の返済繰り延べを求めてるらしいし、これってデフォルト宣言一歩前でしょ？　つい半年ほど前まで、「資源バブルでウッハウハウッハウハ儲かるがね。ハヤシもあるでよ～♪」 ってな、40年くらい前のカレーのCMみたいに浮かれていたのにね（笑）。

　そんな世界情勢を藪睨みしつつ、こんな替え歌ならぬ替え物語でも。


「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す。
　驕れる者久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。猛き人も遂には滅びぬ。
　偏に風の前の塵に同じ。
　
　遠く異朝を問らふに、亜米利加の藪主、露西亜の腐胡狆、
　これ等は皆旧主先皇の政にも従はず、楽しみを極め、諌をも思ひ入れず、
　天下の乱れん事をも悟らずして、民間の憂ふる所を知らざりしかば、
　久しからずして亡ずべき者どもなり。
　
　近く本朝を窺ふに、平成の純一郎と平蔵、晋三と秀直、康夫と一郎、
　これ等は驕れる事も猛き心も、皆執執なりしかども、間近くは、
　目白の天皇、田中角栄翁と申しし人の有様、伝え承るこそ、心も言も及ばれね」


　世界中の市場がガチャガチャになってて、各国の金融財政担当から投資家までが、ドンガラかまして逃げだそうとしている状況下、我が国の落ち筋……じゃない、お血筋正しき御大将、ASSHOLE太郎総理大臣は、「いかな采配をば振られるおつもりなりや？」ってね。まぁ、なるようにしかならないような気がしますがね、ってお話です。

　さて、玄関に日の丸を掲げたら、お仕事に出掛けよう……。