愛着と愛情

　リールは定期的にオーバーホールして汚れたグリスなどの油脂類を取り去って、新しいグリスやオイルを注油し、ベアリングとか摩滅したギアなどを交換すると、快適に使えるし長持ちする。日頃の手入れが快適に使い続ける要諦なわけで、これはPCにも言える事だった。



　昨夏購入したデスクトップマシンの冷却ファンが、ウィンウィンと鳴りっぱなしでうるさい。「夏場だし、猛暑だから仕方ないのかなぁ～？」と思っていた。しかし、CPUに負荷の掛かるアプリを動かしていなくても鳴る。PCを立ち上げた直後からウィンウィン鳴る。コリャおかしい。熱暴走でもされたら敵わんので、内部点検をしてみる事にした。どうせ筐体を開けるなら、ついでにメモリーも増設しちゃおうってんで、近所の家電量販店でメモリーを1GB購入。はずしたネジ類を紛失しないように、床に白布を広げてPCを置き、サイドカバーをはずす。開けてビックリ玉手箱……じゃない、ファンの奥の空冷フィンに綿状になったホコリが溜まりまくってるじゃないのッ！　掃除機に自作のPC用バキュームノズルを取り付け、粉状ホコリを吸い取りながら、綿棒とプラスチック製のピンセットと除電ブラシで慎重にホコリを取り去り、仕上げにエアダスターでPC内部の狭い隙間にも空気を吹き付けながら、舞い上がったホコリもバキュームで吸い取る。内部清掃とメモリー増設を済ませて、ケーブル類を繋いで作業完了。PCラックに据え直して電源オ～ン！　「ウゥ～ン……」コレはHDDの回転音だからOK。
　
　おっほっほっほ、直った直った。冷却ファンはウィンウィンと鳴かなくなった。ついでにメモリー増設効果も抜群。ベンチマークテストをする必要もなく、体感できるくらい速くなった。う～ん、やっぱり道具や機械はお手入れが大事だわ。今更ながら、"モノへの愛着と愛情" ってヤツが身に沁みた。

　え？　古女房のメンテナンスどうすればいいかって？　そりゃ、ああた、きれいなオベベなり、粒の大きい宝石なり、温泉旅行に連れて行くなり、お金を掛ける事ですな。古女房殿に心や気持ちなんて抽象的なモンは通じやしません。即物的、具象的、すなわち、物と行動で示しなさい、っと我が女房殿は常日頃申しておりますです……ハイ。