釣り、ペット、短編小説、雑記、紙誌掲載原稿
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"ねこぼんのう"な皆様から、シャーの旅立ちを惜しむ多数のメールをいただき、感謝の念に耐えません。しかし、このブログのアクセス数から考えると、どうしてこんなにたくさんのメール(この1週間でお見舞いや励ましメールを含めると50通以上)が届くのか不思議……? ともあれ、シャーとの出会いや、名前の由来、エピソードについて、多数のご質問をいただきましたので紹介いたします。
我が家には東京に住んでいた頃からの愛猫アビ(アメショ・♀・18歳)がいます。'01年に名古屋に引っ越してきましたが、江戸っ子のアビには慣れない土地であり、老齢という事もあって、自由外出はさせていません。リードを付けて、ベランダや裏庭で日向ぼっこをさせる程度なのですが、'04年の9月にキジトラ白の野良猫がやって来ました。アビは癇の強い猫で、自分のエリアに他の猫が近づくと、物凄い勢いで怒ります。しかし、このキジトラ白には「クルルッ、ウルッ」と親愛の情を示す声を出して接近を許しました。珍しい事もあるものだと、キジトラ白に「おまえはどこの子だい?」と近づいて声を掛けると、「シャーッ! 人間は嫌いでェ。俺はアビ姐さんに会いに来ただけだ!」と威嚇されてしまいました。自分や家内が、アビのおやつのカニカマなどを分けてやったり、餌をあげても、半月ほどの間は「シャーッ!」と接近を拒んでいました。その威嚇する鳴き声から『シャー』と命名しました。人気アニメの"赤い彗星"の異名を持つキャラクターとは関係ありません。だから「シャー」と長音で表記します。
シャーは毎日、アビに会いに来るようになりました。こうなるとご近所には、シャーは我が家の猫だと思われてしまいます。シャーが悪さをすれば我が家の責任。ご近所で悪さを働かないようにするには、餌を与えてお腹一杯にしておいてやるしかありません。ところがシャーは物凄く筋肉質なオス猫で、アビの食べ残しだけでは到底足りません。毎食Lサイズの猫缶を1缶、さらにキャットフードのドライチップを50gほど食べます。猫はチョビチョビと何回にも分けて餌を食べる「猫残し」をするものだと思っていましたが、野良猫の習性なのか、シャーは食べられる時に食べられるだけ食べる、想像以上の大食漢でした。朝・昼・晩と遊びに来ては、裏庭の窓に立ち上がって家の中を覗き込みながら「ヴニャー、ウギャー!」と餌をおねだります。シャー用にLサイズの猫缶と、3kg入りのキャットフードを買っておかねばならなくなりました。
そんなこんなで、1ヶ月ほど経った頃でしょうか。近所のスーパーの駐車場でシャーを見かけました。「おーい、シャー!」と呼び掛けると、「ヴニャ?」と返事をして、警戒しながらも近づいてくるようになりました。しかし、撫でてやろうと手を出すと、やはり「シャーッ!」。シャーがナデナデしても怒らなくなるまで、2ヶ月ほど掛かりました。そして、すっかりなついたシャーは家の中に上がり込もうとするようになりました。しかし、我が家には老猫のアビがいます。野良猫のシャーはどんな病気を持っているかもわかりませんから、屋内に入れてやるわけにはいきません。それに、アビも自分のねぐらである屋内に入る事までは許しませんでした。ある日、家の中に上がり込んで来たシャーに「フゥーッ、ヴシャーッ!」とアビが一喝。ケンカになればアビがシャーに勝てるはずもありませんが、シャーは大人しく耳を伏せ、家の外に自ら退散していきました。裏庭の軒先で、アビを見上げながら「アビ姐さん、分をわきまえねぇ、過ぎたマネをしでかし申し訳ありやせん」と詫びているような姿に、家内と二人で大笑いしたものです。
日向ぼっこの時も、アビが一段高い場所に寝そべり、シャーはその傍らの一段低い場所と、序列はハッキリとしていました。日向ぼっこ中に他の猫が裏庭やベランダ近づくと、シャーがスッ飛んでいって威嚇し、時には取っ組み合いの格闘をして追い払います。アビは寝そべったまま、横目でシャーの用心棒ぶりを眺めているだけ。まるで吉原の太夫と、警護の首代の様でした(笑)。そんなシャーの頼もしい護衛ぶりに、裏庭の窓際なら家の中に入って餌を食べる事をアビは許してやるようになりました。
立場の序列に厳しいアビも、病に倒れて家の中に運び込まれたシャーに怒る事はありませんでした。横たわるシャーの顔を覗き込み、心配そうに鼻を寄せようとしました。ウィルス感染症の疑いのあるシャーに接触させるわけにはいきません。シャーは私の仕事部屋に完全隔離。アビとシャーの接触はおろか、姿を見る事も避けさせていました。次にアビがシャーを見たのは、エンジェルケアを終え、長い長い旅の支度を調えた姿でした。
我が家には東京に住んでいた頃からの愛猫アビ(アメショ・♀・18歳)がいます。'01年に名古屋に引っ越してきましたが、江戸っ子のアビには慣れない土地であり、老齢という事もあって、自由外出はさせていません。リードを付けて、ベランダや裏庭で日向ぼっこをさせる程度なのですが、'04年の9月にキジトラ白の野良猫がやって来ました。アビは癇の強い猫で、自分のエリアに他の猫が近づくと、物凄い勢いで怒ります。しかし、このキジトラ白には「クルルッ、ウルッ」と親愛の情を示す声を出して接近を許しました。珍しい事もあるものだと、キジトラ白に「おまえはどこの子だい?」と近づいて声を掛けると、「シャーッ! 人間は嫌いでェ。俺はアビ姐さんに会いに来ただけだ!」と威嚇されてしまいました。自分や家内が、アビのおやつのカニカマなどを分けてやったり、餌をあげても、半月ほどの間は「シャーッ!」と接近を拒んでいました。その威嚇する鳴き声から『シャー』と命名しました。人気アニメの"赤い彗星"の異名を持つキャラクターとは関係ありません。だから「シャー」と長音で表記します。
シャーは毎日、アビに会いに来るようになりました。こうなるとご近所には、シャーは我が家の猫だと思われてしまいます。シャーが悪さをすれば我が家の責任。ご近所で悪さを働かないようにするには、餌を与えてお腹一杯にしておいてやるしかありません。ところがシャーは物凄く筋肉質なオス猫で、アビの食べ残しだけでは到底足りません。毎食Lサイズの猫缶を1缶、さらにキャットフードのドライチップを50gほど食べます。猫はチョビチョビと何回にも分けて餌を食べる「猫残し」をするものだと思っていましたが、野良猫の習性なのか、シャーは食べられる時に食べられるだけ食べる、想像以上の大食漢でした。朝・昼・晩と遊びに来ては、裏庭の窓に立ち上がって家の中を覗き込みながら「ヴニャー、ウギャー!」と餌をおねだります。シャー用にLサイズの猫缶と、3kg入りのキャットフードを買っておかねばならなくなりました。
そんなこんなで、1ヶ月ほど経った頃でしょうか。近所のスーパーの駐車場でシャーを見かけました。「おーい、シャー!」と呼び掛けると、「ヴニャ?」と返事をして、警戒しながらも近づいてくるようになりました。しかし、撫でてやろうと手を出すと、やはり「シャーッ!」。シャーがナデナデしても怒らなくなるまで、2ヶ月ほど掛かりました。そして、すっかりなついたシャーは家の中に上がり込もうとするようになりました。しかし、我が家には老猫のアビがいます。野良猫のシャーはどんな病気を持っているかもわかりませんから、屋内に入れてやるわけにはいきません。それに、アビも自分のねぐらである屋内に入る事までは許しませんでした。ある日、家の中に上がり込んで来たシャーに「フゥーッ、ヴシャーッ!」とアビが一喝。ケンカになればアビがシャーに勝てるはずもありませんが、シャーは大人しく耳を伏せ、家の外に自ら退散していきました。裏庭の軒先で、アビを見上げながら「アビ姐さん、分をわきまえねぇ、過ぎたマネをしでかし申し訳ありやせん」と詫びているような姿に、家内と二人で大笑いしたものです。
日向ぼっこの時も、アビが一段高い場所に寝そべり、シャーはその傍らの一段低い場所と、序列はハッキリとしていました。日向ぼっこ中に他の猫が裏庭やベランダ近づくと、シャーがスッ飛んでいって威嚇し、時には取っ組み合いの格闘をして追い払います。アビは寝そべったまま、横目でシャーの用心棒ぶりを眺めているだけ。まるで吉原の太夫と、警護の首代の様でした(笑)。そんなシャーの頼もしい護衛ぶりに、裏庭の窓際なら家の中に入って餌を食べる事をアビは許してやるようになりました。
立場の序列に厳しいアビも、病に倒れて家の中に運び込まれたシャーに怒る事はありませんでした。横たわるシャーの顔を覗き込み、心配そうに鼻を寄せようとしました。ウィルス感染症の疑いのあるシャーに接触させるわけにはいきません。シャーは私の仕事部屋に完全隔離。アビとシャーの接触はおろか、姿を見る事も避けさせていました。次にアビがシャーを見たのは、エンジェルケアを終え、長い長い旅の支度を調えた姿でした。
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