快適

　骨シンチグラフィーという、肺ガンの転移を調べる検査を受けてきたんだが、なんとも快適で心地良い検査だった。ガンの検査で快適で心地良いなんて不謹慎かもしれないンだが……。テクネシウムリン酸化合物という放射性物質を腕の静脈から注射して、３時間ほど経つと骨の代謝の活発な所に集まるので、ガンマカメラで撮影すると、ガンの転移している可能性のある場所がわかる、ッてな検査です。

　静脈注射でチクリとするくらいで、後は痛くも痒くもなく、およそ３０分ほどのガンマカメラでの全身と患部周りの撮影は、居眠りをしている間に終わっちゃう。居眠りしてちゃダメじゃん、と思うかもしれないが、検査室はエアコンで涼風がそよそよ、BGMにベルリンフィルの管楽八重奏が流れてて、本当に気持ち良かった。目を閉じていると、スゥ～っと眠りの世界に誘われてしまうワケだ。まぁ、撮影中にモゾモゾと動いちゃイケナイので、半分は意識を保った浅い眠りなんだけどね。

　なんつーか、命に関わる病気に冒されているかもしれない、ってな悲壮感なんざ、微塵も感じていない自分は、オツムのネジが何本か足りないお間抜けなのかもしれませんね、ってお話でした。

　ガンの検査で快適な気分が味わえるとは思いもしなかったンだが、治療はそうはいかないンだろうなぁ。手術とかは当然痛いだろうし、術後の経過や、予後の過ごし方にもいろいろと制約もあるだろうし……。何よりも家内に心配、心労を強いる事になるのがツライなぁ。(´･ω･｀)