脱兎の如く

　昨日のエントリーにも書いたんだが、LBのサムライ債がデフォルト。およそ2000億円（1950億円）の債券が紙クズになっちゃったワケだ。で、LBのバックについていたAIGも今際の際でして、延命措置を検討していた主治医（ポールソン財務長官）は治療費不払いを心配して匙を投げ、「民間療法でなんとかしてちょ♪」と。



　これだけなら太平洋の向こうの遠～い対岸の火事なんだけど、AIGってのは日本で、アメリカンホーム（自動車保険）とか、アリコジャパン（医療保険）、アフラック（ガン保険）なんかの損害保険や生命保険会社を展開してるワケだ。すでに問い合わせや解約が殺到しているらしく、アリコのWEBサイトは重くて開けない、コールセンターの電話も混み合ってつながらないまま、本日の業務終了。そりゃそうだよ、親会社っつーか、本社が破綻して日本支社だけがそのまま健全経営、なんてはずがない。

　掛け捨て保険ならダメージは少ないけど、AIGスター生命とか、AIGエジソン生命なんかで積立型の保険や年金を契約してたら目も当てられない。保険契約者保護制度もあるが、90％までしか保護されない。10％程度なら仕方がない、って諦められるならいいんだけど、生保や個人年金ってのは長期の積み立て商品だから、住宅に次いで高額なお買い物なんだがね。

　ってなワケで、目端の利く人ほど急いで解約しちゃうわな。破綻してからじゃ目減りはするわ、手続きは煩雑になるわでたまったモンじゃないからね。